算数の発想(1)

ミンスクのにわとり」問題。


長方形ABCDにおいて、AB=3、BC=4である。いま、PさんはA地点を、QさんはB地点を、同時に出発し、PさんはAB上をBに向かって、QさんはBC上をCに向かって一定速度で進み、1分後に同時にそれぞれB、Cに到着した。この途中で、PさんとQさんの距離がもっとも近くなったとき、その距離PQはいくつか。

「相対速度」で考える問題。
Pさんは「自分は動いていない」とみなし、Qさんの移動がどう見えるかを分析することで考えることができる。

Qさんは北に分速4で移動する一方で、Pさんに向かって(つまり西に)分速3で近づいてくるので、Pさんから見るとQさんは3,4,5の直角三角形の斜辺(5)を移動するように見える。

したがってPさんからは、Qさんの動きは、図1−2のように横3、縦4の長方形の対角線をEからFに向かって移動しているように見えることになる。

だから、PさんとQさんがもっとも近づくのは、PからEFにおろした垂線の足HにQさんが来たときである。そのときの距離PHは三角形HEPが三角形PEFと相似であること、すなわちPE:PH=5:4を利用すれば
PH=PE×4/5=3×4/5=12/5
と求められる。


相対速度、という考え方、勉強になりました。

算数の発想 人間関係から宇宙の謎まで (NHKブックス)

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ミンスクのにわとり―やわらかな発想を養う100問

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